交読文 エデンからの追放


*主なる神は 人に呼びかけて 言われた、「あなたは どこに いるのか」
*彼は答えた、「園の中で あなたが歩かれる音を聞き、私は裸だったので、恐れて 身を隠したのです」

*神は言われた、「あなたが裸であるのを、だれが知らせたのか。食べるなと、命じておいた木から、あなたは食べたのか」
*人は答えた、「私と一緒にしてくださった あの女が、木から取ってくれたので、私は食べました」

*そこで 主なる神は 女に言われた、「あなたは、なんということをしたのです」
*女は答えた、「蛇が 私をだましたのです。それで 私は食べました」

*主なる神は 蛇に言われた、
「おまえは、この事をしたので、すべての家畜、野の獣のうち、最も呪われる。おまえは腹で、這いあるき、一生、ちりを食べる。
*わたしは 恨みをおく、おまえと 女の あいだに、おまえのすえと 女のすえの間に。彼は おまえのかしらを砕き、おまえは 彼のかかとを 砕く」

*つぎに 女に言われた、
「わたしは あなたの産みの苦しみを 大いに増す。あなたは 苦しんで 子を産む。それでも なお、あなたは 夫を慕い、彼は あなたを 治める」
*さらに 人に言われた、
「あなたが 妻の言葉を聞いて、食べるなと、わたしが命じた木から 取って食べたので、地は あなたのために呪われ、あなたは一生、苦しんで 地から食物を取る。

*地は あなたのために、いばらとあざみを生じ、あなたは 野の草を 食べるであろう。あなたは 顔に汗して パンを食べ、ついに 土に帰る、
あなたは 土から取られたのだから。あなたは、ちりだから、ちりに帰る」
*さて、人は その妻の名を エバと名づけた。彼女が すべて生きた者の母だからである。
主なる神は 人とその妻のために 皮の着物を造って、彼らに着せられた。

*主なる神は 言われた、
「見よ、人は われわれのひとりのようになり、善悪を知る者になった。
彼は 手を伸べ、命の木からも 取って食べ、永久に 生きるかも知れない」
*そこで 主なる神は 彼を エデンの園から追い出して、人が造られたその土を 耕させられた。
神は 人を追い出し、エデンの園の東に、ケルビムと、回る炎の剣を置いて、命の木の道を 守らせた。






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